体重が、急に動かなくなった。
順調に減っていたのに、ある日を境にぴたりと止まる。
頑張っているのに、変わらない。
「もうダメだ。私には合わなかったんだ」
「もっと食事を減らさないと」
「もっと運動しないと」
…ちょっと待ってください。
その停滞、失敗ではなく、大切なサインです。
体には「向上性」という機能がある
人間の体には「向上性」という素晴らしい機能があります。
これは、今の状態を「健康な状態」と思い込んで、そこに戻そうとする力のこと。
体温が38度に上がれば、体は懸命に36.5度に戻そうとする。
これは「向上性」が正しく働いているからです。
問題は、太っている状態が長いと、体はそれを「健康」だと思い込んでしまうこと。
そこから急に体重が落ちると、体は焦ります。
「これは異常事態だ。元に戻さなければ」
そして、体重を戻そうとする力が働く。
停滞期は「体が慣れている時間」
急に減った体重に、体が「これでいい」と納得するには、時間が必要です。
その慣れる時間が、停滞期。
新しい体重を「これが普通の状態だ」と体が認識し直す、大切なリセット期間なのです。
ここで無理に体重を落とそうとすると、何が起こるか。
向上性の機能がフル稼働して、逆に痩せにくい体になります。
そして、頑張りすぎた反動で、リバウンドが加速する。
急いで痩せる人ほど、リバウンドする
13年、2,500人以上を見てきて、断言できることがあります。
1ヶ月で3kg以上痩せた方は、ほぼ100%、その後リバウンドします。
体が慣れる時間を取らずに走ったから。
向上性が「元に戻さなきゃ」と全力で働くから。
短期で成果を出す広告に踊らされて、結局元の体重以上になって、また次のダイエット…
このループから抜け出すには、停滞期と上手に付き合うことが必要です。
停滞期の見分け方
ただ、注意が必要です。
「停滞期」と「ただ痩せていない期間」は、別ものだから。
停滞期かどうかは、基本ができているかで判断します:
- 炭水化物:握りこぶし1日2つ分
- 野菜:手のひら1杯
- タンパク質:手の厚さ × 3個分くらい
- 水分:1日3リットル以上
- 五色(青・赤・黄・白・黒):それぞれ片手分
これができていて体重が動かない場合 → 停滞期(信じて続けてOK)
これができていなくて動かない場合 → 食習慣の見直しが必要
迷ったら、認定講師にご相談ください。
階段状に痩せる
体重の落ち方は、右肩下がりではありません。
階段状です。
ストン、と落ちる → 停滞 → ストン、と落ちる → 停滞 → ストン…
人によって、停滞期は1週間で終わる方も、2〜3ヶ月続く方もいます。
特に「これまで野菜中心でタンパク質が少なかった方」は、5〜6ヶ月の長い停滞期になることがあります。タンパク質を吸収できる体質に戻るのに、時間がかかるからです。
その時期は、信じて待つ。
ご自身の体が、新しい状態に慣れる時間を、急がない。
体重が動かなくても、体は変わっている
最後に、もう一つ大切なこと。
体重が変わらなくても、体脂肪率が落ちている。
体重が変わらなくても、太ももが細くなっている。
そういうことが、よくあります。
体の中身が変わっている時期、それも「停滞期」と呼ばれてしまうのです。
体重計だけを信じすぎないでください。
体の変化を、もっと多角的に見てあげてください。
停滞期は、失敗ではない。
むしろ、ちゃんとダイエットが進んでいる証拠なのです。